甘井りんごの5行日記

アジサイを数学的に考えてみた
これは、先日購入した「花の抜型」(こちら)を使ったアジサイ。

今日までに誕生した生徒さんの作品です。(現在制作中の生徒さんもたくさん居ます。)

パリッとした豚革はとても扱いやすいですが、ソフトな牛革はかなり困難を要するようです。

花12枚で形成される球体(正十二面体)、また花6枚で形成される半球体(もどき)、籠や額により飾り方にも様々な工夫が。

私は、生徒さんたちが抜型を楽しんで活用してくれることが何より嬉しい。

秋の作品展には、合同作品として、大きな籠に皆さんの球体アジサイを全部集めて飾りたいと思っています。
(裏面に小さな名前シールを貼ってもらわないとね。)


花びら5枚の正十二面体のアジサイは、このようにボール型になりますよね。
これは数学的根拠があるのです。ちょっと勉強してみました。

正五角形の一つの内角は108度。108×m<360の自然数解で3以上のものは、m=3のみだから、正十二面体は「三岐」(一つの頂点で出会っている面の数=3つ)
立体であるためには、少なくとも「三岐」でなければならない。

この正多面体に当てはまらないのはサッカーボール。
正六角形だけでは「立体」を構成できないため、正六角形に、ところどころ正五角形を混ぜています。
(中学生のころ、実際に白黒フェルトで作ったことがありますので私も経験済み。)

なので、花びら6枚の抜型だけでは、絶対にアジサイは形成できない。
180(n-2)/n<120
180(n-2)<120n
60n<360
n<6
で、抜型を5枚の花びらにしたのだろうなぁ。

面白い。


もっと続けると、
正五角形ABCDEの一辺ABに対する、対角線ACの比を「黄金比」と呼ぶ。
その縦横比を持った長方形が、視覚に最も心地よく感じられることから、古来多くの建築物、絵画作品に採用されてきたようです。

このアジサイが美しいのもその為なのかもしれません。