右が雌龍、左が雄龍です。
『青龍祭』は、江戸時代天保の頃から昭和初期にかけて行われていた雨乞いの「雌龍・雄龍」を清川村の伝統文化として再現する祭りです。かつて煤ヶ谷を流れる小鮎川の淵には、体長200mもの雄と雌の2頭の龍が住んでいたといいます。
この龍は、たいへん仲が良く、お互いが会うため、雨を降らせては川を水でいっぱいにしていました。やがて、2頭は結婚し、天に昇っていきました。
江戸時代になり、日照り続きで稲が枯れ果て、不作に困り果てた煤ヶ谷村の人々は、この龍の伝説を思い出し、藁にもすがる思いで、竹で2頭の龍を作り、かつて龍が住んでいたという淵へ沈めました。
すると、不思議なことに、その後、3日3晩、雨が降り続いたといいます。
それ以来、日照りの続く年には、村人は夫婦の龍を作り、雨乞いの行事をするようになりました。
この雨乞いの龍の行事は、昭和の始めに一時は途絶えてしまいましたが、昭和61年に復元され、現在、清川村の伝統行事として守り継がれています。
お祭り当日は、小学校の校庭で2頭の龍に魂を入れる入魂式が行われ、その後、小学校から運動公園まで、担がれた龍を中心に子どもたちや村民がパレードします。
公園に着くと、雌雄2頭の龍が厳粛に舞い降りる「降龍の儀」が営まれ、青龍太鼓が連打される中、人々に担がれて所狭しと練り歩きます。
クライマックスは「昇龍の儀」で、打ち上げ花火と青龍太鼓の連打で雰囲気が盛り上がる中、祈願札を体中につけた龍が点火され、豪壮に昇龍していきます。
それは、それは、感動的であり、圧巻です。
ちなみに、これ↑は、午後4時頃、「降龍の儀」を終えた直後の画像です。
山の木々をバッグに竹と藁で出来た龍が映えます。
夕日が当たるとより勇ましく見えて来るのです。
「昇龍の儀」の撮影もしましたので、その画像は、また明日。