甘井りんごの5行日記

職業用ミシン始動
ミシンの修理を依頼しました。
高須クリニックの院長に(顔も背格好も話し方も)そっくりなオジサン(60代後半)が来てくれました。

「お待ちしていました。お忙しいところ、ありがとうございます。」
「お飲み物は、温かいのと冷たいの、どちらが良いですか? 遠慮はいりませんよ。」と、私。

ニコッ「冷たいのをお願いします。」

今、ミシン屋さんは手作りマスクの需要に伴い、修理の依頼が非常に多く、多忙なのだそうです。一日、20件くらい回っているのだとか。
ミシンも品切れ状態が続き、店でもネットでもなかなか手に入らないそうです。

「すぐに、飲み物を持って来ますので、まだ始めず、ちょっとだけ休んでいてください。
 私、最初から最後まで、近くで全て見たいんです。」

オジサンは、道具箱を広げながら、ニコッ「分かりました。」 

私のことを変な奴だなぁ...と思ったことでしょう。


お待たせすること約2分。(骨折していなければ1分で出来たな。)


オジサンは、2口飲んだところで、
早く始めようよ!と、ご馳走を前にワクワク待っている私の熱い視線を感じたのか、説明を始めました。

「なるほどねぇ。」

「そ~いうことなのねぇ。」

「あぁ~そうか、そうか。」

「ちょっと、待ってください。そこのところ、もう一度やってくれますか?」

「絵で描くので、そのまま、ちょっとストップです。」

「それは自分でも出来ますか?」

「それは、どのメーカーでも共通ですか?」

「普通の手芸店でもありますか? 専門のミシン屋さんにしかないですか?」

と、合いの手が多く入る中、丁寧に説明入りの修理は続きます。
より良い縫い方のアドバイスや、このミシンに向く針や糸のこと、また、反対に絶対に使ってはいけない針や糸のこと、
布の場合、革の場合のことなども熱心に教えてくれました。

私は、「革専用として使いたいので、上糸と下糸のネジ調節は、それに合わせておいてください。針は#14、糸は30番が主です。」とお願いしました。
もちろん、その調節の仕方も教えてもらいました。

「丁寧に使えば、まだまだ長く使えますよ。
シンガーのロングセラーモデルで、今も使っている方は結構います。」と、オジサン。


結論から言うと、やはり窯の不具合でした。
人から人へ何度か移動しているので、運搬の際の衝撃などもあったのでしょう。
ずれているとのことでした。
2種類のドライバーを巧みに使い、あっという間に噛み合いました。
窯自体が壊れていた分けではなかったので、交換しなくて良かったのはラッキーでした。

また、私の針のつけ方も間違っていました。
普通のミシンとは90度向きが異なります。
糸を左から右へ通すなど、夢にも考えなかったです。(右利きの私は至難の業)
これは、私の無知が生んだポカミス。
アトリエのオブジェとなっている他の2台の職業用ミシンを見れば一目瞭然でした。
灯台下暗し...とは良く言ったものです。近すぎて目に入っていなかったのですねぇ。

オジサンが帰った後、早速、革を縫ってみました。
綺麗に縫えました。↑
糸目もわずかに斜めになり、革には理想の縫い目です。
3.5の針目くらいが丁度良いでしょう。

嬉しいな♪
大切に使いましょう。

ミシンをくださった方に心から感謝します。ありがとう!