甘井りんごの5行日記

富山の置き薬
3年ぶりに富山の置き薬の行商さんがやって来た。

置き薬は、使った分だけ代金を支払うシステム。

絆創膏の品質がとても良いので、我が家ではそれだけは使用している。
近くに安価で品数豊富なドラッグストアがあるので、飲み薬を服用することはまずない。

この行商さんの他にまだ数個、押し入れの中に置き薬箱がある。
30年以上交換に来ないので、全て使用期限切れになっている。

片付かないので、どうにかしたいのだけれど、これらは置いてあるだけで、購入したわけではないので非常に処分しにくい。
もし処分した後に行商さんが来たとしたら、お金を支払うのだろうか。
なんて考えながら、薬袋を並べてみた。

もはや骨董の域。

処分するのは、ちょっと惜しい気もするな。


ちなみに、村での置き薬軒数を聞いてみたら、たった3軒だそう。
それでも、続けるって凄いよね。

絆創膏だって、年に1箱使うくらいなものなのに。

頭が下がります。

「ガソリン代にもならないでしょうから」と、そんなニュアンスのことを呟いてみたけど察してはくれなかった。
ストレートに「全て引き上げてほしい」と言いたかったけど、ど~しても言い出せなかった。

出入りを切るのも、切られるのも辛いよな。

でも、もし私がすっごく長生きして、独居老人になって、車も運転できず、買い物にも行けず、病院にも行けず...になったとしたらどうだろう?
一年に一度、薬を届けに来てくれる行商さんの置き薬(常備薬)が頼りになることもあるのではないかとも思う。

そうだな、もう暫くこのままでいてみようか。