普段触らない箇所を掃除すると、不思議なものが現れたりします。
昨日、義母の古いタンスの脇から、ひょっこり!物差しが出て来ました。
手芸教室で使おうと、手に取り、目盛りを見てみましたら、間隔が可笑しい。
何だ?これは?
2種類の長さなのに、どちらにも「二尺」と刻んである。
変だ! ど~いうことなんだろう?
と、早速、調べてみますと...
曲尺(かねじゃく)と鯨尺(くじらじゃく)の違い
一概に尺といっても「曲尺(かねじゃく)」と「鯨尺(くじらじゃく)」の2種類があります。
曲尺は一般的に土木建築に用いられる単位です。
起源は中国とされ、曲=金に由来します。
一方鯨尺は呉服尺とも呼ばれ、和装などの布物を図る際に用いられます。
名前の由来は鯨の髭(ひげ)をものさしの材料としたことと云われています。
曲尺の1尺2寸が鯨尺の1尺となっていますが、どちらも1958年(昭和33年)の尺貫法廃止にともない法定単位ではなくなりました。
曲尺の1尺=30.3cm
鯨尺の1尺=37.88cm
ということは、日本刀などの尺と、着物の尺は、比べられないということになりますかね。
なぜ、始めから統一しなかったのでしょう?
もし統一していたら廃止されてなかったかも知れませんよね。
ちなみに、一寸法師の身長はおよそ3cmと言いますから、曲尺で測ったのでしょうか。
鬼が落としていった打出の小槌を振って自分の体を大きくし、六尺の身長になったいうことなので、約180cmの長身になったということになります。
しかし、この物差しは混乱しそうなので(教室では使わず)、また元の場所に置いておきましょ。