甘井りんごの5行日記

茶箱の中を確認
いくつか茶箱を処分するため、中の物を確認しました。
捨ててしまうには惜しい、懐かしい生地もありました。

例えば、今となっては、とても珍しい「月光仮面」のプリント。
1965年頃に購入したものだと思われます。
月光仮面は、KRテレビと宣弘社が制作し、『タケダアワー』第1作として1958年から1959年まで放送されたテレビ冒険活劇番組です。
そして、1972年にアニメドラマ化されました。
義母はこの生地で、息子(当時1歳)に服を作ろうと思ったらしく、しつけしたものが未完成のまま出て来ました。

それから、ネル素材の小鹿のバンビ。裏はチェックになっていて、今でいうリバーシブル。
半世紀前にも、こういう生地はあったのですね。
待ちわびた男児誕生に喜び、成長を見つめながら服づくりを楽しんでいたのでしょう。

最後になりましたが、画像上の型紙は、昭和39年5月14日、40年5月19日、同年6月12日の神奈川新聞で作ってありました。
東京オリンピックの年とその翌年ですから、日本が熱気と余韻に湧いていた頃ですよね。
昭和40年は私が誕生した年でもあります。まだ首も座っていない赤猿でしたか。

左から、肌着、チョッキ、ズボン。

このセピア色の新聞型紙は、私の誕生年でもありますので、これらは保管します。
センス良く、フレームに納められるようでしたら、アトリエ2号館に飾りたいと思います。

それにしても、新聞紙はいいですね。年月日も入っていますし、その時代の流行文化、世の中の情勢がよく分かります。
巨人軍が勝ったのか、負けたのか、誰がHRを打ったのかも知ることができます。
ノーマル無地の紙より100倍くらい価値を感じます。
しかし、インクもそれほど良くなかった時代でしょうから、型紙を作る手も真っ黒になったことでしょうね。

茶箱職人の巧みな技術にも恐れ入ります。
外観は劣化しても、中の生地は何一つ傷んではいませんでした。

頭が下がります。